花粉症の方が、生の果物や野菜を食べた時に起こる口腔アレルギー症候群(OAS oral allergy syndrome)
約15分以内に、唇や口腔内 耳の奥や喉がかゆくなったり、イガイガしたり、腫れたり…
「花粉症の発症と共に食物アレルギーが初めて発覚」してビックリ!ということがあります。花粉症患者の10人に1人が発症すると言われています。この口腔アレルギー症候群は、「花粉-食物アレルギー症候群」とも呼ばれています。「一般的な食物アレルギー」と「花粉-食物アレルギー症候群」は、ある食物を食べるとアレルギー反応を起こすのは同じですが、その症状に大きな違いがあります。
「一般的な食物アレルギー」は、蕁麻疹 湿疹 下痢など、症状が全身にあらわれるのに対して、「花粉-食物アレルギー症候群」は口や喉に違和感を感じることがほとんどで、全身に症状があらわれることは、あまりありません。とは言え、まれに下痢や嘔吐、アナフィラキシーを起こす可能性もあるので注意が必要です。カバノキ科の花粉症の人が、豆乳を接種してアナフィラキシーを起こした例もあるそうです。原因は、花粉の中にあるアレルゲン(たんぱく質)と似た構造の物が、果物や野菜 豆乳に含まれているからだそうです。主な交差反応としては↓
〈杉やヒノキ〉2月~4月 3月~5月
トマト
〈ハンノキ オオバヤシャブシ シラカバ 〉 1月~5月 3月~4月 4月~5月
リンゴ モモ 洋梨 梨 サクランボ イチゴ アンズ スモモ 梅 ビワ キウイ ライチ
ピーナッツ アーモンド ヘーゼルナッツ ココナッツ くるみ
ニンジン セロリ 山芋 バレイショ 大豆 豆乳
〈カモガヤ オオアワガエリ〉5月~10月
トマト メロン スイカ キュウリ バレイショ 玉ねぎ オレンジ セロリ バナナ 米 小麦
〈ブタクサ〉8月~10月
メロン スイカ ズッキーニ キュウリ バナナ
〈ヨモギ〉8月~10月
ニンジン セロリ レタス ジャガイモ トマト 玉ねぎ くり
ピーナッツ ピスタチオ ヘーゼルナッツ
リンゴキウイ メロン ミカン コリアンダーやクミンなどの香辛料
バラ科の食物とナッツ系は特に気を付けた方が良さそうです。
※果物や野菜は、生でなければ大丈夫な物も多いです。(缶詰含め)
例えば、生のリンゴはNGだけど、アップルパイやジャムはOKといった感じです。
根治させる治療法はないため、対処法として原因食物を摂取しないこと。ただ食物アレルギーで陽性となってもレベルも低く、実際に症状がでていなけば摂取しても大丈夫だと言われています。
我が家の場合、トマト リンゴが苦手でした。ただ「嫌いなんだ」と思っていたのですが、本人的に違和感があったのでしょう。小さな子どもは、上手に伝えることもまだできないため、「苦手」という表現をすることによって避けていたのかもしれませんね。
好き嫌いがあると、親はできるだけ好き嫌いを減らそうと努力しますが、このようなケースもあることを知っておきたいですね。
今回は、花粉症と繋がりのある食物アレルギーに注目してみました。