本日取り上げる話題は、通常は冬場に流行するも、「現在感染者が増えているRSウイルス」です。
正常な成人なら症状は軽く、普通に風邪だと思われていることが多いRSウイルス。乳幼児は要注意です!!ここでは関西2府4県のデータでの ご紹介となりますが、5月24日~5月30日の感染者数が2074人。今年最多を記録しています。(国立感染症研究所)大阪だけで見てみると…976人。前の週と比べて22%増加。ここ10年で最多となっています。
残念ながら、特効薬・ワクチンはありません。
<RS感染症とは?>
RSウイルスの感染による呼吸器の感染症(respiratory syncytial virus infection)
生後1年間で大半の乳児が感染…3歳までにほとんどの乳幼児が抗体を獲得すると言われていて、生涯にわたって何度も感染と発病を繰り返すものです。再感染はしますが、成長と共に重症化リスクは低下してきます。
<症状は?>
軽い風邪のようなものから重い肺炎・気管支炎まで様々で、初めて感染した場合は症状が重くなりやすいと言われています(特に注意が必要なのは、生後数週間~数か月)生後3ヶ月までに感染すると、基礎疾患がない乳児でも呼吸障害のリスクが高いとされ、6ヶ月以内の乳児は肺炎や気管支炎で入院を要することも珍しくありません。実際我が子もRSウイルスの気管支炎で入院経験ありです。
<潜伏期間&進行は >
通常は感染してから4~8日の潜伏期間があって、発熱・鼻水・咳などの症状が数日続く…その後咳がひどくなると喘鳴(ぜぇぜぇ喉がなる)など呼吸困難になります。初感染乳幼児の7割は症状が軽く、3割は重症化…重症化する場合、合併症として無呼吸発作・急性脳症にも注意が必要です。
<感染経路&対策は?>
飛沫感染と接触感染。日常的にふれるおもちゃ・手すり・ドアノブなどは、こまめにアルコールや塩素系の消毒剤などで消毒しましょう。コロナ対策も同じですね。流水・石鹸による手洗いの徹底を♪
前回の記事でも、現在注意すべきはRSウイルスとご紹介しています。
「子どものコロナの症状は、肺ではない」
そちらも参考になさってください。